フランチャイズとはA

ここではもう少し専門的な用語を用いて解説したいと思います。

フランチャイズの当事者は2つに分かれ、それぞれ、『フランチャイザー』、『フランチャイジー』と呼ばれます。
『フランチャイザー』とは、本部のことを指し、『フランチャイジー』とは加盟者のことを指します。以下に、両者の役目をまとめました。

『フランチャイザー』の主な役目

加盟者がその事業を継続していくためのアドバイス、指導を行なう。
フランチャイズの最も基本的、かつ重要な要素で、いわゆるSV(スーパーバイザー)を通して行なわれますが、サービス業のFCなどは、SVを置いてないところもあります。
頻度ですが、これは業界、個別のチェーンによりマチマチで、コンビニのように週数回と巡回頻度が決まっているものもあれば、定期巡回はせず、加盟店からの要請時のみに担当者が赴くというパターンまでさまざまです。
ちなみに私がSVをしていた当時は、”週2回以上、1回の巡回で最低2時間以上は加盟店に滞店する”という内規のようなものがありました。
多くのフランチャイズチェーンにとって、店と本部の直接の接点ですから、本部方針の反映など、チェーンとしての徹底力を左右する部分でもあります。
立地調査や商品ルートの確保など、商売をしていく為の環境を整える。
いわゆる、インフラ整備です。
加盟者から見えてこない部分なのですが、こういう部分にこそ、実は、フランチャイズの大きなメリットが隠されています。
例えば、出店場所ひとつとってみても、個人で開業するには大変な手間がかかります。
また、立地別による売上動向や各業界との人脈など、大なり小なりノウハウは蓄積されているはずです。
こうしたノウハウが利用できるだけでも相当のメリットです。
各加盟者の統制を図り、チェーンイメージの維持・向上に努める。
同じ看板のもと、複数の店を展開していく以上は、そのチェーンに対するイメージというものを消費者が持つようになります。
また逆に、広告宣伝活動や店舗運営を通じて、どういったイメージを消費者に持ってもらうかという部分は、チェーン展開の戦略上、極めて重要な要素になります。
例えば、同じラーメン屋のフランチャイズチェーンなのに、A店のラーメンは鶏がらベースのスープ、B店のラーメンは豚骨ベースというのは、実は結構あったりする話です。
同じ看板を掲げていながら、ベースのスープが違う。。。こういうチグハグをならしていくのも本部の大切な役割です。
商品、サービス、オペレーションなどの開発をする。
店舗指導の要素同様、チェーンの発展を左右する大事な要素です。
乱暴な言い方をすれば、加盟店に対する指導力や統率力が少々弱くても、ここの部分できっちりと差別化できていれば、ある程度の発展は見込めると思います。
これは要の部分であり、本部社員の中でも人気の職種だったりします。

これらをひっくるめて、『フランチャイズ・パッケージ』ということがあります。
この『フランチャイズ・パッケージ』の完成度、徹底度によって、チェーンの力は変わってきます。
『フランチャイズパッケージ』の品質向上に継続的に取り組んでいるか否かが、そのフランチャイズチェーンが発展していくかどうかのひとつの分かれ目と言ってよいでしょう。

『フランチャイジー』の主な役目

『フランチャイズ・パッケージ』の対価としてチャージを支払う。
一昔前は、経営指導料とか言われた時期もありましたが、あまり適切な表現ではありません。
実際は、フランチャイズパッケージ全体を利用する対価がチャージです。
加盟店に対するアドバイス・指導料、商品開発費用、立地調査費用、システム開発費用、広告宣伝費用などなど、チャージの対価は広範多岐に渡ります。
チャージの支払いは、チェーン維持の生命線ですから、必ず支払わなくてはなりません。
これは加盟店の大切な義務です。この辺の考え方は、税金と似ていますね。
本部の助言に基づき、責任を持って運営業務全般を行なう。
ひと口に運営業務と言っても、これも広範多岐にわたります。
商品の手配、人事管理、金銭管理、清掃等の裏方作業などなど、店舗を構えて商売していく上での業務、雑用全般です。
『そんなの当たり前』と思いがちですが、実際は、チェーンに加盟したからということで、店舗業務の面倒ごとはできるだけ本部任せというケースもたまに見受けられます。
フランチャイズだからこそ、『自分の店』という認識が強く必要です。
チェーンイメージの維持・向上に努める。
大事なのは、『自分の店が、消費者・顧客との接点=事業の最前線である。』ということを強く認識することです。
多くの消費者は、オーナーやスタッフを見てから店に入るのではなく、看板を見てから店に入ります。
本部の縛りが気に入らない、マニュアルに納得できないということで、特定の業務やルールを放棄するというのは、看板を見て入ってくる消費者の方を向いているとは言えず、加盟店としてやってはいけないことです。
もちろん、個々の施策に乗れない場合も出てきます。
しかし、そういう場合でもきちんと本部(SV)と話し合い、理解を求めるという姿勢を示す必要があります。個々の意識が大きく絡んでくる部分だからこそ、話し合いが非常に大切です。



あれこれ書きましたが、要するに、契約書に則り、本部はインフラ整備をきちんとし、加盟者は、最前線で売上確保に専念するということです。

『フランチャイザー』と『フランチャイジー』、両者がそれぞれの役割を自覚し、積極的にその責務を果たしていくことで、チェーン全体の付加価値を上げていく・・・というのがフランチャイズシステムの理想ですね。


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