コカコーラとペプシ
いまや清涼飲料水の代名詞ともいえる『コカコーラ』と、その永遠のライバルである『ペプシ』。両社の歴史を簡単にまとめてみました。
コカコーラの歴史

- 【考案者】
- ジョン・S・ペンバートン博士(薬剤師)
- 【起源】
- 1880年頃に考案された『フレンチワイン・アンド・コカ』というお酒が起源。
その後、禁酒運動のあおりで『フレンチワイン・アンド・コカ』の販売が難しくなったので、考案者のペンバートン博士がアルコールを抜いた飲料(というか、当時の位置づけでは『薬』)を考案、彼の友人であるフランク・ロビンソン氏が『コカコーラ』と名づけたことからその歴史が始まる。 - 【発祥地】
- アメリカジョージア州アトランタ
- 【歴史】
- 1886年 コカコーラ誕生
- 1894年 コカコーラ瓶詰め販売開始
- 1914年 日本の書物にコカコーラ登場(高村光太郎『道程』)
- 1915年 模造品対策として現在のビンのスタイルが確立
- 1931年 コカコーラの広告モデルとしてのサンタクロース登場
- 1957年 コカコーラ日本上陸
(『日本飲料工業株式会社』のちの『日本コカ・コーラ株式会社』) - 1962年 日本でのCM放映開始
- 1972年 オリンピック公式清涼飲料に認定(ミュンヘン)
- 1986年 コカコーラ生誕100年
- 【その他雑学】
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- フレンチワイン・アンド・コカは、当時ヨーロッパで大流行していたコカ成分入りワインを真似たものでした。
- 水と炭酸水を間違えたのがコカコーラ誕生のきっかけでした。
- コカコーラが考案されたのは、ペンバートン博士宅の裏庭でした。
- コカコーラは当初、一杯5セントで販売されていました。ファーストフード店でのコップ売りの感覚で薬局で販売されていました。
- 現在のサンタクロースのイメージ(白いヒゲと赤い服を着たふくよかな老人)は、コカコーラの広告によって定着したものです。
- 『コーク』とは、『コカコーラ』の愛称です。アメリカ、日本ともに商標登録されています。
ペプシの歴史

- 【考案者】
- キャレブ・ブラッドハム博士(薬剤師)
- 【起源】
- 消化不良の治療薬として考案された。当初は『Brad's Drink』(ブラッドドリンク)と呼ばれていたが、主原料である『コーラナッツ』と消化酵素『ペプシン』から『ペプシコーラ』との名前が考えられた。
- 【発祥地】
- アメリカノースカロライナ
- 【歴史】
- 1894年 Brad's Drink誕生
- 1898年 ペプシコーラと命名
- 1902年 本格販売スタート
- 1906年 全米200のボトラー(製造販売会社)とフランチャイズ体制構築
- 1922年 コカコーラへの売却交渉(ブラッドハム博士)
- 1923年 ペプシ倒産・商標売却
- 1930年頃 コカコーラへの売却交渉(2度目:メガーゲル氏)
ペプシ再倒産
商標売却 - 1933年 コカコーラへの売却交渉(3度目:ガス氏)
- 1934年 12オンス(2倍量)入りのペプシを据え置き価格で販売
- 1947年 米軍専用飲料として日本上陸
- 1957年 日本にて一般販売スタート
- 1959年 ソビエトのフルシチョフ書記長がペプシ試飲
(ソビエト政府と販売契約締結) - 1975年 コカコーラとの目隠し飲み比べキャンペーン
- 1977年 小売り市場においてコカコーラを追い抜く
- 1986年 ケンタッキーフライドチキンを傘下にする(米国)
- 1998年 ペプシ生誕100周年
ブルーパッケージに切り替え - 【その他雑学】
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- 1923年のペプシ倒産は、砂糖価格の乱高下が原因だったと言われています。
- ブラッドハム博士は、1923年にペプシを売却した後、また普通の薬屋稼業に戻りました。
- 経営難のペプシを救ったのは、コカコーラに3度目の売却交渉をしたガス氏でした。コカコーラに売却話を断られたガス氏は価格据置で倍の量のペプシを販売し、それが大当たりしたのです。
- 安売りを始めた当初、12オンス用に使われたのは、中古のビール瓶でした。
- ソビエト政府と販売契約を結んだ最初のアメリカ製品がペプシでした。
コカコーラやペプシが誕生した1890年前後は、薬剤師による売薬ブームの真っ只中でした。当時は今とちがって薬の製造に対する規制もなく、また、コカインなどの麻薬も規制されていませんでしたので、薬剤師達はこぞってその成分を使用し、万能薬として売り出していたそうです。ちなみに、コカコーラのコカはコカイン、コーラはコーラナッツ(カフェインを大量に含む植物)に由来しています(製造当初のコカコーラにはコカインが含まれていました)。
コカコーラも、ペプシも、その拡大期には広告宣伝に力をいれたことでは共通していますが、それぞれの歴史を見てみると、より広告戦略に軸足を置いていたのはペプシの方といえるかもしれません。そのためか、ペプシには、記憶に残る広告戦略(ペプシチャレンジやビッグアーティスト起用のCM、ペプシマンやボトルキャップ等)が多いように思います。
コーラに関する情報を簡単にまとめましたが、より詳しい情報は以下のサイトを参照してください。私も参考にさせてもらいました。
【参考サイト】
コーラ白書
日本コカコーラ(コカコーラの歴史)
★☆I LOVE COKE!☆★
ウィキペディア(Wikipedia)コカ・コーラ
ペプシホームページ
ウィキペディア(Wikipedia)ペプシコーラ